- 根回しなんて非合理的でくだらない
- 社内調整は時間の無駄
- いつも意見が食い違って結論が出ない
- みんな好き勝手な意見でまとまらない
・・・社内調整にはうんざりしますよね。
でも、残念ながら会社員である限り、社内調整から逃れられません。
私も、会社員として20年、くだらない社内調整に多くの時間を費やしました。
関係部署と揉めてストレスは限界。
それでも仕事を進めるため、何度も何度も打ち合わせを繰り返し、コツを身に付けました。
この記事では、社内調整にストレスを感じるあなたに向け、社内調整のコツをご紹介。
実践できれば、揉め事が減り、ストレス無く調整が進められるようになりますよ。
私が血の涙を流しながら会得したコツです。(笑)
正直、有料級ですが、
社内調整に苦労するあなたの手助けにと公開します。
まずは結論。社内調整のコツはこちらです。
- 返報性の法則を使う
- 根回しをする
- 感情をコントロールする
- 人の数だけ正義があることを理解する
- キーマンを相手にする
- ストーリーで語る
- 相手の利害を考え落としどころを探る
- 複数の手段を構える
- 上司を使う
1.【社内調整のストレス】社内調整の必要性
会社では、日々、社内調整が生まれます。
そもそも、このくだらない仕事が消えれば楽ですが、仕組み的にあり得ません。
社内調整のストレスから逃れるには、自分が変わるしかありません。(涙)
1-1.【社内調整のストレス】会社から社内調整は無くならない
まず、大切な前提です。
社内調整は絶対に無くなりません。
会社は各種機能に特化した部門組織の集合体。
社長ひとりでは事業運営できません。
特に上場企業は株主への説明責任を持つため、合理的な決議プロセス(議論の足跡)が必要。
誰かひとりの思い付きでは、物事を決められません。
さらに、会社組織の構造的に、利害対立(コンフリクト)が必ず発生します。
例えば、新サービス開発部門は、短期間で多機能の新サービス開発を目指します。
一方、システム開発部門は、十分な期間を確保し、必要最低限の機能でシステム開発をしたい と利害が対立します。
各部門の使命が違うのです。
仕事を進めるには、この利害解消が必要。
部門間で調整するしかありません。
大前提として、会社組織に属する限り、調整業務からは逃れられないのです。
1-2.【社内調整のストレス】社内調整をサボることによる悲劇
「社内調整は時間の無駄、くだらない仕事」と調整をサボると、あとで「オレは聞いてないおじさん」にちゃぶ台返しをくらいます。
ゴール直前で振り出しに戻る。そのストレスは計り知れません。
あとで苦しむのは自分です。
急がば回れ。
ストレスから逃れるには、自分が変わり、スムーズに社内調整を進めるしか道はないのです。
2.【社内調整のコツ】社内調整のコツ9選
私が胃薬を飲みながら身に付けたコツを共有します。
きっと役に立つはずです。
さぁ、社内調整のコツを見ていきましょう!
- 返報性の法則を使う
- 根回しをする
- 感情をコントロールする
- 人の数だけ正義があることを理解する
- キーマンを相手にする
- ストーリーで語る
- 相手の利害を考え落としどころを探る
- 複数の手段を構える
- 上司を使う
2-1.【社内調整のコツ】返報性の法則を使う
仲の良い上司や先輩、お世話になっている人からの頼まれごとは断れないですよね?
人間は「何かを受け取る」と「お返しをしないと後ろめたい」と心理が働きます。
この法則は社内調整でも使えます。
普段、他部署から仕事を頼まれたり、相談を受けた時には、できるだけ相手の役に立つよう対応しましょう。
調整業務は、その案件の調整を始める前から始まっているのです。
普段から周りに恩を売っておくことで調整がしやすくなりますよ。
2-2.【社内調整のコツ】根回しをする
“根回し=くだらない”そう思っていました。
ただ悲しいことに、オフィシャルな場で、いきなり合意を得ようとすると必ず揉めます。
”根回し”にはネガティブな印象がありますが、調整、関係者の規模が大きいほど根回しが肝。
調整の難易度は、この式で説明できます。
調整の難易度=論点の数×関係者の数
各論点に、各関係者が、自分の立場で意見すれば、議論は複雑化します。
そして、関係者が多ければ必ず出る反対意見。
ひとつ反対意見が出れば、他の関係者もその意見に同調します。もはや軌道修正は不可能です。
この問題に効果を発揮するのが根回し。
事前に、各関係者と個別に会話しましょう。
論点の数、関係者を絞ることで、調整の難度が下がります。
先に大枠の賛同を得るのです。
その結果、オフィシャルな場での反対意見を防げます。
2-3.感情をコントロールする
以前の私は、相手からの否定的な意見に、感情的になることもありました。
それを言うならそっちだって・・・!
でも、こちらが感情的になれば終わり。
はじまるのは、”議論でなく喧嘩“です。
仮に相手が感情的でも自分は冷静に。
これが調整の土台です。
2-4.【社内調整のコツ】人の数だけ正義があることを理解する
- 自分が正しいはず
- なぜこちらの主張を理解してくれないのか
こう思うこともありますよね。
・・・実は、相手も同じことを思っていて、自分が正義だと思っています。
人の数だけ正義があるのです。
世界では戦争・紛争が絶えません。それぞれ自国が正義だと思っています。
調整も同じ。
真っ向から衝突すれば対立します。
そうなれば調整はまとまりません。
相手には相手の正義がある。これを認めると争いを避けられます。
2-5.【社内調整のコツ】キーマンを相手にする
これは私の失敗談です。
ある案件で社内調整が必要になりました。
調整先の部署には、知り合いのAさんがいました。
そして、話のしやすいAさんと調整を始めます。
Aさんは人柄も良く協力的。
順調に調整は進みました。
ところが、終局でAさんが言います。
部内で承認が得られなくて・・・・・・
そんな今さら・・・・・・
事情を聴くと、部内のBさん(発言力の大きいメンバー)が反対していました。
Bさんも知り合いでしたが、頭の切れる面倒なタイプ。
Bさんを避けながら調整していました。
反省しました。
基本的に力を持つ人は面倒なもの。
サボればあとで痛い目をみます。
はじめからキーマンを相手に調整しましょう。
2-6.【社内調整のコツ】ストーリーで語る
人間は論理だけでは動きません。相手の感情を動かす必要があります。
論理的に正しい説明をしても、
- なぜかケンカごしで反論される。
- 抽象的な否定をされ、まったく動いてくれない。
こんな経験はありませんか?
人間、最後は感情で動きます。
相手の感情を動かすには物語が必要です。
詳しく知りたい方はこちらの記事も参考にご覧ください。
2-7.【社内調整のコツ】相手の利害を考え落としどころを探る
私は、すこし前まで「主張を勝ち取る」ことがゴール。
そう思いながら調整していました。
しかし、このマインドで臨むと必ず失敗します。
間違っても相手を論破などしてはいけません。
禍根を残すだけ。
こんな大切なこと。なぜ誰も教えてくれなかったのでしょう・・・
おかげで、私はいつも血まみれでした。
調整の目的は「仕事を前に進めること」。
調整とは「物事を進めることで生まれる関係者の利害を調整すること」です。
例えば、これは私の体験談です。
この機能はコストと見合わないので、実装できないですね。
イヤイヤ困ります。
なんとかしてくださいよ。
話は平行線で結論は出ません。
会議後に、調整先の部署の知り合いに個別に事情を聴きます。
調整先の本音は、“部長への再説明(承認のとりなおし)が面倒“でした。
その後、”私が部長に説明することを提案”し、あっさり合意を得ました。
調整は、相手の言い分を聞き、相手が重要視する利害を解消すれば道が開けます。
システム開発とは関係ない気がしますが、この調整が進まなければシステムは完成しません。
これが社内調整です。
相手の利害(相手の立場)を考える重要性は、この記事をご覧ください。
2-8.【社内調整のコツ】複数の手段を構える
ひとつの案しかないと、あとに引けません。退路が断たれた状態です。
この状態では、まず失敗します。
なぜなら、自分の案を押し通そうと戦ってしまうから。
戦いをすれば、相手も応戦します。
社内調整では、全ての要求を通せない場合もあります。
むしろ、その方が多いです。
A案、B案、C案、複数の案を構え、相手側の要求をどこまで飲めるか、その判断ポイントを持つことが大切です。
2-9.【社内調整のコツ】上司を使う
会社によりますが、1つ上の役職を相手にした調整はできます。
役職の差が2つ以上になると調整困難になります。
自分の役職 | 相手の役職 | 調整の難度 |
メンバー | 係長 (1レイヤ差) | 調整可能 |
メンバー | 課長 (2レイヤ差) | 調整困難 |
もはや土俵が違います。
迷わずに上司を使いましょう。
- 打ち合わせに同席してもらう
- 事前に調整先の上司と根回ししてもらう
手に負える範囲を超えたら上司に頼る。
社内調整を進めるには大切なことです。
3.これらのコツを実践してもどうにもならない場合
個人の努力ではどうにもならないケースもあります。
- 感情的な人間ばかりでまったく議論にならない
- そもそも論理が通じず会話が成り立たない
この場合は、どんな努力をしようが状況は変わりません。
会社、変えた方が良いかもです。
・・・簡単に言うなよ
そんな心の声が聞こえました。
ですよね。
そう思ったあなたこそ、こちらの記事も参考にしてみてください。
今までと違う価値観が得られるかもしれません。
また、調整もつらいし、仕事が嫌すぎる方には、こちらの記事をお勧めします。
4.まとめ
社内調整は本当に難しい仕事です。
正直、いまでも、調整業務はくだらないと思うし、嫌いな仕事です。
でも、会社員である限り、ストレスから逃れるには、自分が何とかするしかありません。(涙)
このコツで社内調整の揉め事が減り、打ち合わせ前のあなたの胃痛が和らげば嬉しいです。
- 返報性の法則を使う
- 根回しをする
- 感情をコントロールする
- 人の数だけ正義があることを理解する
- キーマンを相手にする
- ストーリーで語る
- 相手の利害を考え落としどころを探る
- 複数の手段を構える
- 上司を使う
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