- 情シスは無能、役立たず
- 情シスは落ちこぼれの行き着く先
- 情シスは邪魔者
他部署から無能扱いを受けたことはありませんか?
私も現役の情シスです。
できない言い訳ばかりしてないで、
仕事してくださいよ。
こんな辛辣ワードをくらった経験もあります。
情シス以外の部署で働いた経験もあるので、
情シスのことを知らずに好き勝手なことを。
無能はそっちでしょう・・・
内心、腹を立てながら仕事をしてきました。
なぜ、情シスは無能扱いされるのでしょうか?
私の経験をもとに、理由を解説。
そして、情シスが無能でないことを証明します。
この記事を読めば、これからは他人の目を気にせず、自信を持って仕事ができるはずです。
1.情シスが無能と言われる理由
結論、情シス無能説は誤解です。
他部署の人間は、なぜ情シスを無能扱いするのでしょう。
それは、情シスの仕事がわからないから。
人間は、自分が理解できないものを否定します。
“わからない”ことに、ストレスを感じるからです。
・情シスの発言は、意味がわからない(ストレス)
・それは無能だから(否定)
こう考えると気持ちが楽です。
また、人間は他人を見下すことを好む悲しい生き物。
みなさんも好きですよね。(本当に失礼)
では、なぜ誤解されてしまうのか。
その理由をひも解きましょう。
1-1.情シスの仕事内容がわからない
情シスの仕事内容は、とても抽象的です。
営業などの仕事は、未経験でも仕事内容をおおよそ想像できます。
その反面、情シスの仕事は掴みどころがありません。
他部署の同僚から、ヒドイ質問を受けたことも。
開発作業を委託するなら、情シスは仕事して無いの?
仕事してますよ・・・
こんな失礼な疑問が生まれるほど、情シスの仕事は想像しずらいのです。
1-2.情シスの難しさがわからない
情シスの仕事は難解です。
私が経験した情シス以外の仕事と比べても、幅広く・高い能力を求めらます。
- IT知識・技術(ここの幅が広い)
- ビジネス知識
- 論理的思考力、洞察力
- コミュニケーション能力
- ファシリテーション力
- マネジメント能力
- 推進力
- 精神力
そして、その難しさも、他部署の人間にはわかりません。
他部署には、「システム=わからない」と反射で思考停止する人間がいます。
要件を確認するので、まずは業務フローなどで、現行業務と問題を教えてもらえますか?
システムのことはわかりません。
情シスで何とかしてください。
このセリフ、101回は聞きました。
私は業務の話をしています。(怒怒怒)
また、他部署の想像と、実態にギャップが生まれやすい情シスの特性も、情シスの評価を下げる要因のひとつです。
- システムは使えて当たり前
- 開発プロジェクトも成功して当たり前
- システム障害はゼロにできない
- 開発プロジェクトが失敗する
システム障害やプロジェクト失敗は、よくあることですけどね。
事業部門と比べても情シスの仕事は高難度。
ただ、その難しさがわからないだけです。
決して無能ではありません。
むしろ有能です。
2.(無能な?)情シスの役割と重要性
そもそも、情シスの仕事がどれほど難しく、重要な役割を担うか、振り返ってみましょう。
2-1.IT戦略、システム企画
企業経営において、ITの活用は重要です。
経営とは、投入リソース(ヒト、モノ、カネ)から、最大の価値(利益)を生み、事業活動を継続すること。
IT活用はリソース削減(特に人件費や委託費)に大きな効果を発揮します。
最近では、ITによるビジネスモデル転換(DX)も重要課題です。
事業継続や、経営戦略実現のために、既存のITリソースやIT予算の使い方を考えること。
経営の視点も考慮したリソース配分を考える必要があります。
事業活動の課題を解決すべく、開発プロジェクトを企画すること。
プロジェクトの意義や目的を定義し、少ない投資で最大の効果を得るシステムを考える必要があります。
IT戦略やシステム企画は、現代の企業経営では必要不可欠な仕事です。
情シスが無能ならば、こんな大役は担えません。
2-2.基幹システムの保守
基幹システムは、販売管理など事業の根幹を担います。
基幹システムの保守業務では、
- 問い合わせなどユーザサポート
- システム障害などのトラブル対応
- システム不具合の改修
- 機能改善などのシステム改良
などを行います。
事業活動の根幹を支える重要な業務。
無能に任せられる仕事ではありません。
2-3.サポートデスク、ヘルプデスク
パソコンやメール、プリンタなどOAシステムの問い合わせ対応を行います。
日常業務をサポートする大切な仕事。
ITリテラシーが低いユーザーとの会話に病む人もいます。
情シスが無能だと言うならば、自分で解決して欲しいものです。
3.もしも(無能な?)情シスが消えたら困ること
情シスは企業に不可欠な存在です。
情シスが無能な存在ならば、情シスが消えても問題は無いはず。
でも、もしも情シスが消えたら、どんな悲劇が訪れるのでしょう。
3-1.事業継続、経営戦略の実現ができない
今後は、ITを使わない経営は成り立ちません。
なぜなら、日本の人口は減り続けるから。
労働者が減少するなか、基幹事業を維持するには、生産性を高める必要があります。
ITは、効率化の重要な手段です。
また、人口が減れば、需要も減ります。
需要の開拓、海外需要の取込は必須です。
これらの経営戦略実現にも、ITは欠かせません。
もし、情シスがいなければ、これらの課題に打つ手も無く、ただ衰退するのみ。
情シスを”無能”と見下す企業に未来はありません。
3-2.障害、不具合対応、改良ができない
情シスがいなければ、基幹システムを維持できません。
基幹システムは多くの業務機能を抱えます。
もはや、人間だけで仕事は回りません。
保守なしにシステムは維持できません。
いずれ使えなくなります。
もしそうなれば、既存事業が根本から破綻します。
会社が倒産するのは、キャッシュが尽きた時。
売上/売掛管理、売掛金の回収を担う基幹システムが止まれば会社は倒産します。
3-3.サポートが受けられない
- パソコンの設定方法
- メールの使い方
- パスワード忘れ
くだらないことを、わざわざ問い合わせする一般ユーザー。
情シスが必要ないならば、すべて自分で解決しなければなりません。
4.情シスが無能と言われないための対策
どうすれば無能扱いを避けられるか。
対策を考えてみましょう。
4-1.他部門に寄り添う
情シスが無能扱いされる場合は、他部署とのコミュニケーションが足りません。
他部署とていねいにコミュニケーションをとると、無能扱いされません。
- 他部署の業務を理解し、課題に共感する
「業務を知らないくせに・・・」
理解を得るには、まず自分が相手を理解することです。
他部署の業務を理解し、他部署の悩みへの共感が大切です。 - 他部署の要望には前向きに協力する
「情シスはできない言い訳ばかり・・・」
できない理由だけでなく、どうすればできるか。
前向きに協力すると信頼を得られます。 - コミュニケーション量を増やす
シンプルに、よく知らない人を信用できません。
ふだんから関係性を築けば、誤解を避けられます。
4-2.わかりやすい言葉をつかう
情シスの仕事は難解です。
他部署のITリテラシーに合わせた言葉を使いましょう。
- 専門用語や略語は避けるか解説する
- 抽象的な言葉を具体的な言葉に変換する
- 結論から説明する
- 短い文章で区切る
4-3.情シス無能説は誤解なので気にしない
情シス無能説は他部署の誤解です。
ほんとうに情シスは無能なのか。
最後に価値を決めるのは、上司やあなた自身。
他部署の評価(誤解)で、あなたが気に病む必要はありません。
4-4.耐えられなければ環境を変える
理不尽な無能扱いに、耐えられない場合もあるでしょう。
努力しても改善の見込みが無ければ、環境を変えるしかありません。
こちらの記事も参考にしてみてください。
5.まとめ|情シスは無能ではありません
断言します。
情シスは有能です。
情シスの仕事が難解がゆえの誤解です。
なので、あなたが気にする必要はありません。
自分は有能だと、反論の必要もありません。
関係性が悪くなり、仕事がしずらくなるだけです。
私たちは、淡々と粛々と、仕事をし、ていねいに説明をするだけです。
社内調整のコツは、こちらの記事も参考にしてください。
ただし、もし経営幹部がITの重要性を理解せず、情シスを無能扱いするなら、その会社に未来はありません。
他部門の誤解とは違い“わからないでは済まない”ですからね。
環境がつらければ、転職“活動”で心を軽くできます。
もっと知りたいと思ったら、この記事をご覧ください。
とにかく、情シスは無能ではありません。
誇りを持ち、仕事をしましょう。
コメント