- 社内SEはレベルが低いと思われている
- 実際、まわりを見渡すとポンコツ社員がいる
- 確かに、特別なスキルは身に付いていない
このまま社内SEを続けるべきか、モヤモヤしてませんか?
・・・その不安は的中するかもしれません。
私は会社員生活20年、現役の社内SEです。
- モヤモヤしたままか会社人生の最後を迎えるか
- 正しい評価を得て充実したキャリアを歩むか
その差は”いま、何を考え、どう行動するか“。
この記事では、社内SEのキャリアパスに対する不安を払う処世術を解説。
5分で読める記事です。
この5分が、5年後、10年後の未来を変えます。
さぁ、では記事を読み進めましょう。
はじめに、社内SEはレベルが低いと思われる理由を解説します。
1.社内SEはレベルが低いと思われてしまう理由
“なぜ社内SEはレベルが低い”と思われるのでしょうか。
4つの理由があります。
1-1.社内SEをお荷物部署だと思っている
経営層にITへの理解が無いと、社内SEのレベルが低いと誤解されます。
たとえば、システム化で得られる効果とコストに理解が無いケース。
現代の基幹業務は、ほぼシステム化され、人手作業だけで業務は回りません。
もし、基幹システムが止まれば、日々の売上、収入、入金は止まり、企業活動も停止。
大惨事です。
ところが、システムは動いて当然。
そう考える経営層もいます。
すると、情シス(社内SE)を、ただのコストセンター(お荷物部署)と捉えてしまうのです。
システムの維持や保守にコストをかけるのは当然。
その理解が得られない虚しさと言ったら・・・
1-2.会社のITリテラシーが低く、社内SEの難しさがわからない
会社のITリテラシーが低いと、彼らの想像と実態のギャップが大きくなります。
天に浮かぶ雲と低地にある泥くらいの差。
雲泥の差です。
1か月で開発してください
この内容だと、要件定義、外部設計・・・半年はかかると思います。
(そしておそらく、あなたの要求があいまいで要件定義が遅れます)
困ります。
なぜそんなに時間がかかるのか理解できません。
・・・・・・なので、どうしても時間がかかります。
(というか、なぜ、1か月で開発できると思うかを説明して欲しいです)
ちなみに、このあと“情シスが開発できないと言っている”と曲解を極めた報告がされます。
悲しいですが、よくあることです。
1-3.本当にポンコツな社内SEもいる
悲しいですが、本当にレベルが低い社内SEもいます。
これは、会社が社内SEを理解してないがゆえの惨事。
- “なんとなくパソコンが得意そう”
- “引き取り手がいないから”
適当な理由で情シスに移される社員もいます。
当然、社内SEには適応できません。
それを見た他部署は、社内SEのレベルの低さを感じます。
- 適正が無いのに配置される本人
- 適性がない人材を引き取る情シス
ともに不幸なケースです。
1-4.実際に社内SEのスキルは中途ハンパ
実際に、社内SEのスキルは中途ハンパになりがちです。
社内SEは、経営層や事業部門、ベンダとの橋渡し役。
幅広い業務知識と高い調整力が求められます。
裏を返せば、専門スキルを得ずらい仕事です。
- ITスキル
開発・保守・運用の実務をベンダに委託するため、ベンダに比べITスキルは低い傾向です。
(内製開発を行う社内SEは除く) - 業務スキル
複数部門との関りで幅広い業務知識を蓄えますが、事業部門に比べれば素人です。
そのため、社内SEの能力はどうしても“広く・浅く“なります。
2.社内SEのキャリアパスに対する不安
つまり、社内SEのキャリアパスにはリスクがあります。
2-1.社内で出世しずらい
経営層から“社内SEはレベルが低い”と評価されるなら、出世はできません。
一般的には、売上を立てる直接部門(営業等)の方が高評価。
間接部門でも、経営企画など経営層に近い部門の方が、出世はしやすいでしょう。
よく言われますが、IT企業以外で情シス出身の社長はいません。
「IT部門出身の社長が誕生する日は来るか」。答える識者のトップバッターには、土木設計の技術者として従事した後、IT担当に転じて長くCIO(最高情報責任者)を務めた木内里美氏が登場する。「IT部門出身者が社長になるのは現状ではほぼ無理。そもそもCIOになることも難しい」とバッサリ斬った
「にわかIT理解」の社長は増えたが、IT部門出身者は社長どころかCIOにもなれない|日経クロステック
2-2.自身の市場価値が高まらない
社内に限らず、外の世界に目を向けてもリスクがあります。
社内SEのスキルは“広く・浅く“。
専門スキルをアピールしても、評価を得ずらいでしょう。
また、社内システムの知識が豊富でも、他社では通用しません。
社内SEとして、
- どのような能力を高めるか
- 自分の強みは何か
これを誤ると、市場価値が高まらないリスクがあります。
3.社内SEのキャリアパスに対する不安を払う処世術
最悪の結末は、社内で出世もできず、転職先も見つからないこと。
どうすれば悲しい結末から逃れることができるのか。
その処世術を紹介します。
3-1.評価を得やすいポジションに異動する
ひとつはポジションを移ること。
社内SEは幅広い能力を求められます。
自信が持つ能力のうち、強みを伸ばし、社内での評価を高めましょう。
評価を高め、経営層に近いポジションに移れば、さらに評価を得やすくなります。
得意領域 | 強み | 目指すキャリア |
上流工程 | 企画、論理的思考 | IT戦略担当に異動 |
IT戦略 | 経営戦略 | 経営企画部に異動 |
プロジェクトマネジメント | 進捗管理、課題管理 | 管理職に昇格 |
強みを知るには、いちど立ち止まり、自分を見つめなおす時間が必要。
そこで役立つ自己診断ツールをまとめた記事はこちらです。
世界最強の診断ツール”ストレングスファインダー“があなたの才能を丸裸にします。
それから、能力を高めるには、目の前の仕事に全力で取り組むことが大切。
それは当然として、それだけでなく日々の学習も重要です。
実は、会社員の半分は”学ぶ習慣”を持ちません。
日本人の勤労者のうち「社外学習を行っていない人の割合」は46.3%で、世界的に見てもダントツで高い。なぜ日本人は学ばないのか。
日本のサラリーマンの半分以上は「負け組」を自覚している…諸外国に比べてダメ人材が増えてしまった根本原因|PRESIDENT Online
- 能力を高められる人
- 能力を高められない人
その差は学習の有無。
最近は動画学習サービスも充実(よい時代です・・・)。あらゆるテーマを学べます。
有名どころは、【Udemy】、【Schoo(スクー)】
まずは無料会員でも使える【Schoo(スクー)】
また、資料作成スキルを伸ばしたい方には、こちらの記事をおススメします。
3-2.転職活動する(環境を変える)
ふたつめは転職活動です。
まずは、自分の市場価値を知ることが第一歩
そのうで、
- 自分の努力が報われる環境
- 自分が成長できる環境
に身を置くことが大切です。
3-2-1.社内SEのまま転職をする
もし、社内SEを見下す会社なら、転職してしまいましょう。
報われない環境では、努力しても評価されません。
同じ社内SEの仕事でも、報われる場所があります。
そこは、あなたの居場所ではありません。
3-2-2.専門スキルに特化する
社内SEが得る専門スキルには限界があります。
転職し、専門スキルを磨く道もあります。
- ITコンサルになる
ITコンサルは、経営の視点も併せ持ちながら、ITの力を使い、企業の課題解決を支援します。
IT戦略や上流工程の経験を活かし、ITコンサルへ転職すれば、経営課題に踏み込んだ問題解決、ソリューション提案など、より高い視座の業務スキルを身に付けられます。 - SIer(SE)になる
SIerの立場で要件定義、設計、開発、プロジェクトマネジメントを経験すれば、より専門的なITスキルを得られます。
また、数多くの開発に携われば、幅広いIT知識を身に付けることも可能。
SEと言っても、DBエンジニア、APエンジニアなど、専門領域により、さらなる特化もできるので、適性を踏まえ、専門スキルを高めれば、市場価値が高まります。
4.まとめ
“社内SEはレベルが低い”
その評価は、誤解かもしれませんし、事実かもしれません。
いずれにしても、私たちがとるべき行動は変わりません。
評価と成長を得られる環境で能力を高めること。
これに尽きます。
これからも、ITは欠かせない武器です。
つまり、IT人材であるあなたは貴重な存在。
いまの経験を活かし、さらに重宝される存在になりましょう。
あなたの明るい未来を願います。
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